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Z1 M.M様 スタータークラッチ交換

交換用のスタータークラッチ一式が入荷しました。イメージ 1

ワンウェイになる構造はこんな感じ。
3個のローラーが奥が狭いテーパー状の隙間にセットされ、
スターターの駆動力のみ伝達する構造です。
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間にサンドイッチされるドーナツ型のシムは生産終了なので貴重品です。
キレイなので今回は再使用します。イメージ 6

テーパー状の隙間をよく見てみましょうイメージ 2

こちらが既存の物。ローラーの摩擦による消耗があります。
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新品はこんな感じ。
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ワンウェイクラッチをマグネットローターに組み付ける際は、
ボルトにネジロックを塗布した方が確実です。
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締め付けトルクも規定値で。今回は1000J系と同じ4kg・mで締めます。
通常のM8ボルト用トルクより強いトルクで締めないと緩むので要注意。
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クランク側です。一番奥にはスラストワッシャーを入れます。
内径部に大きな面取りがある方を奥にします。
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マグネットローター側にも銅のスラストワッシャーが入ります。イメージ 10

クランクエンドのテーパー面は脱脂し、
ニードルベアリングと半月キーをセットします。イメージ 11

マグネットローターをセットします。
中心のボルトは高強度のキャップボルトを使用します。
締付はネジロックを塗布して規定値で。
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こちらはのトルクは先ほどと同じM8高強度ボルトの限界値4kg・mです。
後期の1000J系になると16kg・mで締めるところです。
J系は外転式という違いはありますが、強い締結が必要とされる要の部分です。
特にピックアップの鋭いチューニングエンジンの場合は要注意。
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ガスケットをセットします。
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カバーのボルトは、一部短いボルトが使用されていたので規定の長さに変更します。
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ジェネレーターカバーを取り付けます。イメージ 15

ポイントカバーのボルトも短い物でした。こちらも正規の長さに変更します。
ネジ穴の奥にはサンドブラストのメディアと思われる異物がはいっており、
そのせいで規定の長さのボルトが入らなかったようです。
ネジ穴の奥まで清掃し取り付けます。
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スターターの動作をチェックします。問題無いようです。

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これで修理完了。(^^)
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