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デモ車MONSTER#60 KRキャリパーのオーバーホール

フロントブレーキの引きずりが出てきたので、キャリパーをオーバーホールします。イメージ 1

キャリパーは弊社製のKR1000タイプの試作品です。
ワインディングとサーキットの走行を重ね、耐久テスト中のものです。
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しばらくぶりに分解しましたが、内部のフルードはだいぶ黒ずんできています。イメージ 3

ピストンには、腐食の痕と傾きによる痕が見られます。イメージ 4

キャリパーは水道水で丸洗いします。イメージ 5

水での洗浄後、入念にエアブローして、
最後にドライヤーで十分加熱して完全に乾燥させます。イメージ 6

キャリパーを加熱している間にピストンを研磨します。イメージ 7

この位磨いておけば大丈夫でしょう。
今のところ、アルマイトなどの表面処理はしていません。イメージ 8

元通り、復元していきます。
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シールも傷んでいなかったので継続使用します。
使っているのはミヤコ自動車のシールキットTP-13です。MP-35でも可。
共にピストン径φ48ミリなので使用できます。
S1キャリパーもピストン径は同じφ48ミリですが、
シールは幅など若干違うようです。補修部品として一応使えると考えています。
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ピストンの動きもスムーズになりました。
パッドはCP2696用のメタリカを使用しています。
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左が使用していた物、右が新品です。
1ミリほど摩耗し、若干斜めに削れています。
ピストンは、直径に対して高さが極端に低いので傾きやすい構造です。
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摩耗とともに引きずりが起きやすいのは構造的な要因から。
今回の結果から、パッドの摩耗限度は新品から1ミリ以内としましょう。
ピストンクリアランスのバリエーションもテスト項目に追加したいですね。
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新品パッドにすれば、ピストンはキャリパー内に格納されるので傾きにも有利です。イメージ 14

反対側のキャリパーもオーバーホールします。イメージ 15

分解するとこちらも同じような状況です。
左右のばらつきなく同様に消耗しているのも安定している証でしょうか。イメージ 16

ピストンにも同様に傾きで付いた痕があります。イメージ 17

こちらも研磨して継続使用します。イメージ 18

左と同様に、キャリパーは水洗浄のあと暫く加熱乾燥します。イメージ 19

オーバーホールが済んだら、車体に付けてフルードを満たします。イメージ 20

エア抜きの仕上げは、
キャリパーを車体から外してブリーザーを上向きにして行います。イメージ 21

キャリパーのオーバーホール終了です。イメージ 22

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